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ニセグルメ -マヨねぎ-

ここは仙台、私、ことワシ@部屋長の部屋。

部屋の片隅には大阪からわざわざ遊びに来た副部屋長・充君がいる。

我々 は海原○山と同じ髪型をしているくらいのグルメ家である、今日もグルメ談義に華を咲かせていた。



お茶を一口のみ、私はこんなことを言った、「ネギとマヨネーズ、この組み合わせこそ、グルメ界の奇跡だよ」。

ねぎとマヨネーズのマッチング、

それは意外そうで、実にぴったりなのだ。

ためしにねぎにマヨネーズをつけて食べてほしい。

きっとネギとマヨネーズの味がするはずである。



「では、奇跡を我々の手で再現しようではないか」、そんな話になった。

早速試してみようと思ったが、ネギしか家になかったのでスーパーへ。









我々の目的はただひとつ、マヨネーズを購入するだけだ。

そこでかごを手にとり、調味料コーナーへ。

案の定そこにマヨネーズがあった。

それを手にして、質を確かめ、かごへ――。



















我々が必要とする数をかごに入れ、レジへ行く。























客も、レジ打ちも、我々が購入しようとしている

マヨネーズの量に驚いてるようだ。

しかしここでひるんではいけない。

グルメの道は、長く険しいのである。

我々は重い荷物を持ち、帰路へついた。

そして早速料理を作った。

その名も、「マヨねぎ」。



























































ねぎマヨ・その実態










これがマヨねぎである。

なべに敷きつめたマヨネーズの白とネギの白が

美しく溶け合い、緑の穂先が希望を象徴しているようだ。

ネギの影がマヨネーズに掛かり、まるで時計のようだ。













 



マヨネーズがここまで美しいものだとは思わなかった。

まるで海のうねりのようであり、母の暖かい胎内のようでもある。



















そのあまりにありがたい姿に、

副部屋長は思わず泣き出してしまった。





しかしこれは食べるために作られたものだ、火をいれなくてはいけない。

我々は恐る恐る火をつけ、煮えるのを待った。

















  



やがてマヨネーズの表面があわ立ち、ネギの塔が倒壊する。

食べごろだ。





















副部屋長はおもむろにネギにかじりつく。

ちなみに、東北の農村では青い部分からマヨねぎを食べ、

五穀豊穣を祈るという伝統があるが、大阪人の彼は知らない。

私(部屋長)はそれを伝えるまもなく、彼はネギをのどに流し込む。

来年、東北は飢饉になるだろう。



























































マヨねぎ・食後











ここは近所のごみ置き場。

マヨねぎの入った土鍋はここに置かれた。

それが分相応に見えるのが不思議だ。

僕らに夢を与えてくれたマヨねぎ、君の事は忘れない。

ありがとう、そしてさようなら。

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