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全国未亡人連合-第二章・未亡人の分類学-

さて、ここから本論にはいる。



未亡人には様々な種類が存在することはあまり知られていない。

我々はそのような、無秩序な未亡人の乱立を防ぐために分類を試みることにした。



まず知っていただきたいことに、未亡人の価値は大きく3つの条件で変化する。

熟成期間死んだ旦那、そして適正である。
熟成期間を説明するのはなかなか難しい。

まずはグラフを見ていただきたい。







見ていただければご理解いただけると思うが、
未亡人はその発生時期から

5年までに急速にその価値を高める。

それは未亡人であり続けることの苦悩(再婚せずに)、死んだ旦那への感情的なしこり、その他さまざまな心理的な不安を抱えながら年月を送ることで生じる
熟成が、人間的価値を高め、彼女に怪しげな魅力を与える。

つまり高い心の壁があるからこそ、我々はその奥にある真の感情を見たくなるのである。

しかい5年を境に未亡人の(初歩的な未亡人好きの男性が感じる)魅力は急速に失われる。

それは5年もたったのにまるで虫がつかないというのは、
熟成しすぎて腐敗期にさしかかってるのではあるまいかという疑問が生じるからである。

ただでも手がつきやすい未亡人と言う存在に、まるで男がつかないのは何らかの問題を抱えていることの証拠でもあり、またそこまで前の旦那に操を立てる未亡人に手を出すと、地獄のそこまで追い掛け回される可能性を秘めている点も、
適正熟成期後未亡人の価値を下げる一因となっている。

よって単純な分類とその価値は下記のようになる。



早期未亡人(ボジョレー)<適正熟成期未亡人>適正熟成期後未亡人(腐敗期未亡人)





死んだ旦那もまた未亡人を分類する上で重要な要素となる。

ここでは旦那の職業による分類を試みたい。



船乗りの妻……毎日港に来ては水平線の向こうを眺め涙する。旦那は腕にイカリのマークがついていれば最上級。ほうれん草を食べると筋肉が隆起するタイプの船乗りの妻は案外すぐ違う男につくというデータもある(特にひげもじゃのニヒルタイプの男に弱い)。

外資系証券会社員の妻……披露宴、もしくは初夜に旦那がアフリカ出張を命じられ、飛行機事故でアフリカあたりで消息を絶ち、そのまま行方不明になるのが最良。まだ生きているという可能性が大変よい。このような未亡人と恋に落ちると、案の定ひょっこり旦那が帰ってきたりしてすばらしい三角関係になる(これを学会では死のドリカム状態と言って珍重する)。

チーマーの妻……一見問題外に見えるが、生活力の無さ、浮気癖の度合いは最強。今日も旦那の実家から借りた金で渋谷へ。ナンパ待ちで次なる犠牲者を待つ。未亡人初心者がよくかかる。上級者になると歯の色でいち早く正体を見破る。ちなみに未亡人学会で極少数派の子持ち未亡人優良説を説く一派がこの未亡人に一目置いている理由は、ご想像に任せる。

定食屋・ラーメン屋の妻……厳密に言えば外食産業でもフランチャイズか個人経営か、西洋料理か和食か、ビルのテナントか一軒家かで大きく異なってくる。ただそうなると辞書1冊分書いても間に合わない可能性があるので、比較的未亡人率の高い定食屋とラーメン屋を書く。彼女等はチーマーの逆と言ってよい、つまり生活力があり(店をきりもりする、旦那の両親の世話を甲斐甲斐しくする等)、再婚率が低い。再婚率については、息子との密着力の強さが影響しているようだ。彼が一人前になり店をついでくれるまで、彼女はこつこつ貯金をため、死んだ旦那の作ったダシを注ぎ足し注ぎ足し使うのである。ちなみに、コアな未亡人マニアは「大事に育てた息子が店を継がずに東京に行ってしまい、悲しみに打ちひしがれている未亡人の背中に勝るものはない」などと言うが、著者には理解できない。

旅館の妻……定食屋・ラーメン屋に近い傾向をもつ未亡人が多い。ただ、場所が場所だけに風流な方向の色恋沙汰になる場合も多い。予感があるならば紅葉のきれいな時期に小奇麗な河原に誘い出してみると良い。未亡人はモミジを一枚つまんで川に流す、葉はするすると下流に流れる、それを見て彼女が言う「あの葉は私のよう、ずっと、一人のまま、漂いつづけるのだわ」。そこであなたはモミジを2枚拾い上げて言うのだ「モミジは1枚じゃない、もっときれいな葉が一杯有るんだ。あなたはそれを見ようとしてないだけだ」と。このような風流な未亡人についての研究は「大菩薩峠」に詳しい。



とりあえずは旦那についてはここまでにしよう。

最後に
適正について。

適正と一口に言っても、そんなに浅いものではない。

彼女の生い立ち、中学高校は女子高だったか、初恋の男性は担任教師だったか、旦那と出会ったのは雨降る夜の喫茶店の軒先だったか、旦那は年上か年下か。

適正は彼女の人生そのものとも言える。

誰が未亡人になるのも、拒むべきものではないのだろうが、より良い未亡人と接触するためにはそのように多くの事例を含めて良し悪しを判断しなくてはならない。

未亡人嗜好家は、何も容姿だけに動かされるのではない、彼女の背景にある様々なものを総合して、未亡人たるその女性に興味を持つのである。

小奇麗なチーマー妻に引っ掛かるような初歩的な(性欲や色欲だけに突き動かされる)未亡人好きを、学会では軽蔑を込めて
白こんにゃく男と呼ぶ。本物は、ぶつぶつと黒くとも、しっかりとした旨みをたたえたこんにゃくなのである。

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