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2008年06月 アーカイブ

2008年06月15日

4コマまむが vol40 -うどんは自分で打って食う-

うどん打ち

ここ半年ほど、飲み会・残務などがない日は毎晩、自分で打った麺類を食っています。
基本はうどん、時々強力粉で中華麺やパスタなどを、4日分くらいまとめて打っています。
(中華麺はスーパー・デパートにかん水がなかったため、中華食材店の通販でゲット)

生地を麺状にきってしまうと酸化が早くなってしまうので、一食分づつ団子状態のままタッパーで保存。
食べる直前に延ばして切り、茹でたてを食うとそれはもう、抜群に美味いんですね。

しかも安い。
安い小麦粉ですと1キロ150円しなかったりするのですが、一袋で8食分ほど作れます。
すると1食20円以下。
ダシ等入れても50円未満で作れるはず、非常にリーズナブルですね。

で、さすがに半年も麺類を打ち続けていると、ちょっとは小麦粉のことがわかってくるもので、カッコよく言うならば「小麦粉の声が聞こえてくる」といった状態に。
ボールの中で小麦粉をこねていると、なんとなくどういった味、食感になるか想像できます。
しまいには、水回しがうまく行くと心からハッピーになり、次の日の仕事もノリノリ、という具合に。
「ならいっそうどん屋になれば?」と仕事関係者に言われ、どこに店を出そうかなんて考える次第です。

無論それは嘘ですが、確かに毎晩の食事というわりには、あれこれこだわりが過ぎてる感がある今日この頃。
こだわり、といってもそうたいしたことじゃないのですが、粉は基本、うどんの場合は国産の小麦を使っています。
あともちもち感を出すために米粉かタピオカ粉を程よく混ぜ、風味を出すため全粒粉をブレンド、塩は荒塩などの天然塩を利用しています。

ちなみにうどんの場合、小麦粉は薄力から中力で打つのですが、中華麺など強力粉の製品はあまり国産小麦はむいていないようです。
最近は品種改良でグルテンたっぷりの小麦も出始めているみたいですが、基本、日本は気候や土、品種の関係から、取れる麦のグルテン量は多くないのだとか。

というわけで基本うどん用に購入することになる国産小麦ですが、スーパーなどでは普通1、2種類くらいしかないので、最近は通販などで業務用の小麦に手を出そうかなあ、と。

http://www.paudo.com/

↑こういうサイトを見ているとうきうきしちゃいますね。
すげえ、こんなにいろんな銘柄がある! しかも25キロまとめ買い! 打ち放題! なんて。
かなりの中毒症状ですね、ほんと、困ったもんです。


麦畑

そのためか、バイクでぶらぶら田舎の方をうろついている時、麦畑なんかを見るとうずうずとしちゃいます。
上の写真は今日うろついていた埼玉の小川町ですが、国道を外れた道の両サイドに広々と麦がなびいている様を見ると、「お、麦生産しとる、直販所か道の駅行かねば!」という衝動にかられ、偶然見つけた直販所で地粉をゲットしました。
今は冷蔵庫の中に中華麺が残っているから、次に打つときはこの小麦粉を……、ぐへへ……、とやっていることは案外まともなはずなのに、一気に怪しい人のような気配を漂わせるあたくしでした。

そういえば、僕の好きな言葉のひとつで「麦秋」というのがあります。
これ、麦がとれるのが晩春から初夏なのですが、まるで米がとれる秋口のように、麦畑が黄金色に染まる様子を表す言葉です。

いい言葉ですよねえ、雅ですね、こういう言い回しって。
同時につくづく日本はお米の国なんだなあ、とも(麦メインなら「米夏」なんて言葉が生まれたはずです)。

最近では食糧難だなんだで食料自給率の話がやたらと出ています。
米だけ自給率ほぼ100%で小麦なんてさんざんです、困ったもんです、なんて言ってますが、それ、農家の方々が作っても採算取れないからでしょうも。
海外産の小麦と価格競争で勝てない、米みたいに保護されていない、ぶつぶつ、というのが原因のひとつなんでしょうね。

んー、なかなか難しいもんですね。
多少高くても、うまいもの、自分の「血」に訴えるもの食った方が幸せだぜ、ってなりゃあ状況も次第に変わるような気もしますが……(というか食材が高くなったなんだって言いますが、外食することを考えれば自宅で作るメシの材料なんてそこまで高いとは感じないのですが、どうなんでしょう?)
需要があれば供給がある、ブランドに価値を見出す人がいればブランドを作る人が成り立つ、というわけで国産品の復活には、食う側の「信号」も必要なのかと(自国全体の経済活競争力がどうのこうのとか、市場原理主義・自由貿易の中で、工業生産で黒字を出し続ける我が国の「人質」となっている農業を云々、というのを考えなければ、なんでしょうけれども)

田舎のほうに行くと、減反のせいか「何もしていない荒地」が結構あったり。
一度雑草がびっしりはえると、畑を蘇らせるのにはかなり労力と時間がかかるのだとか。
ふーむ、なんてちょっと考えちゃったりしますね、都会でだらだらデスクワークしている人間がえらそうに語れる話じゃあありませんが。

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