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2007年10月14日

4コマまむが vol28 -内藤VS亀田戦後の報道に思うこと-

国民のために

ご覧になられていた方も多いかと思いますが、先日ボクシングの世界タイトルマッチ「内藤VS亀田戦」が行われました。
僕も職場のTVで見ていたのですが、結果は内藤勝利で終わりました。

個人的な心情としては、「ああいったクソなめた口をきくジャリは、一度こてんぱにやられて痛い目にあえば良いのにね」と思っていたため、少なからず望ましい結果に終わったなあ、といった感想をもっていました。

が、翌日以降の報道に、少々興ざめしていたりします。
どの新聞やニュース、情報番組、果てはネットのコミュニティサイトを見てみても一様に、「最低の反則試合」「ボクシング界から追放しろ」「親の育て方が悪い」と擁護する意見はほぼ皆無。
ここぞとばかりに芸能人やら知識人やらが「一度親から離れたほうが良い」「子どもの育て方が悪い」「周りの持ち上げていた人たちが悪い」と、「(反則も多く)試合に負けた」という薄っぺらい根拠をたよりにすき放題の言い草。

もちろん、先にも書いたとおり、僕も個人的な心情として、メディアを通じてみてきた亀田一家の言動や今までのキャリア、うざったい父親の行動、それに今回の試合内容にはやはり気分の悪いものを感じます。
でもそれはただの個人的な感情にすぎません。
そもそも亀田家の人々が本当にダメ臭い人間なのか、今までのキャリアが本当にでたらめなのか、僕に知りようがありませんので、しっかりとした根拠ある意見なんて言えるはずもありません。

メディアの存在意義は、個人が持ちうる情報と心情の枠を超えて、平等でありえるからではないでしょうか。
が、どうも今回のように、メディアを通じた情報しか根拠を持たない人間や、当のメディアがこうもすき放題に個人を叩いているのに薄ら寒いものを感じます。
メディアがひとたびある種の価値観に傾くと、そこに生まれるのは(善悪問わず)誰かの「被害」です。

*

メディアは常々、自身の暴力性を忘れます。
例えば松本サリン事件の時、薬物を持っていたというだけで犯人扱いされ、総批判された方がいらっしゃいましたが、真犯人はご承知のとおり某団体でした。
それが明らかになった際、メディアはいっせいに犯人扱いされた方へ謝罪をしていました。
無論、ニセ報道をされてしまった人の権威の回復も、傷ついた気持ちも、訂正報道が完全に治してくれるわけではありません。
そこには厳然とした「被害」が存在するのです。

最近ですと不二家の不祥事の際、特ダネを拾おうと勇み足をした放送局が、ニセの情報をたてに堂々と捏造報道をしていましたが、これも後になって平謝りの訂正放送がありました。
これも当然、被害を受けた人がいるわけです。
あの事件の裏には、不祥事とまったく関係のない、懸命に毎日を送る普通の社員とその家族、またその家族の関係者や親類がたくさんいるわけです。
その人たちが失ったものの大きさと、特ダネ報道の価値って、イコールではないと思います。
(一度、神楽坂の不二家がどれだけ苦労して再開にこぎつけたか、あの報道に関わった関係者は取材すべきですね)

もちろん会社が起こした不祥事は許されるわけではなく、またそれによって何らかの被害をこうむった方は堂々と被害を主張すればいいわけです。
報道に平等性と正義があるなら、会社の体制をありのまま社会に示すことと、被害をこうむった人々の小さな声を拾い上げることのはずです。

で、どうも個人的に、これらメディアのニセ報道と亀田報道にどこかしら共通しているように思えるんですね。
繰り返しになりますが、ある段階を越えたときに起きる、報道の「勧善懲悪劇」ともいえる、自分たちの作り上げたイメージを拡大させるためだけに新しい情報を投下しようとする姿勢が嫌なんですね。
「正義はこちらにあるんだから、悪をどうけちょんけちょんにしてもいいよね」という報道姿勢が気持ち悪いんです。

おそらく、こうもメディアが騒ぎ立て、視聴者からこれだけのクレームがきていると公表されちゃっていると、明日のJBCの決定では亀田一家の父親はライセンスの失効、兄弟はライセンスの一時停止くらいの厳しい処分は免れないでしょうね。
そりゃそうです、人気商売ですし、厳しい判断をしなかったらボクシングファンやクレーマーにどれだけ突き上げられることか。
でももしその通りの判断をされれば、それを促したのは明らかに「世論が味方してくれていると考え一方的な放送をしているメディア」の報道が原因ですね。
結果だけみれば、「メディアがある個人の生活を地に叩き落した」とみてよいのではないでしょうか。

亀田家のキャラクターの影に隠れて、そういったメディアの本質的な「力」がどうも無視されているようで、薄ら寒い気持ちになりました。

*

ついでに、僕はどうも今回内藤選手が言っている「国民のために」というフレーズのセンスのなさがどうにも気持ちが悪いんですね。
そもそも「国民が――」だの「日本人は――」だの、何の根拠もなく全体論的なもの言いをする人間が大嫌いなのですが、今回のこの試合を行うにあたって、なぜ「国民全体」が応援してくれていると判断できたのでしょうか。

確かに亀田一家の低レベルなもの言いやこれまでの胡散臭いキャリア、バックについているであろうぬらぬらとした金と組織のにおいは十二分に人を不愉快にさせるものがあります。
が、「国民」というフレーズは大げさすぎます。
何より、少なからずいるはずの「亀田ファン」への冒涜です。
まるで自分が正義だと言わんばかりのもの言いは、たとえどんな条件下にあったとしても、フェアな立場で戦うスポーツ選手が言っていいことではありません(例えば巨人の選手が阪神戦の前に「国民のために勝ちます」なんて言っていいわけありません。殺されちゃいます)。

試合後のインタビューなどみる限り、普通の、ちゃんとした大人のように見てとれますが(もちろん僕は内藤選手とその家族について、テレビの情報以外微塵も知らないので、どういう人となりかなんてわかるはずもないのですが)、このフレーズはやっぱりどうもなあ、と思っちゃいます。

しかも嫌なことに、このフレーズをたてにとって「国民の期待どおりになった」「亀田一家は国民から見放された」「正しい大人が世間を理解していないジャリをこてんぱんにやっつけた」的なニュアンスの報道がされていることですね。
こういった強い言葉は、大体次に自身へ跳ね返ってきちゃうのも、悲しいですね。
おそらく次戦などで負けた際報道されるのは、「国民の期待を裏切った」という内容でしょう。

(というか、この「国民の」というフレーズをこうも広げちゃったのも、当人の意思ではなくメディアなのかもしれませんね。なんとなく言った一言がいつの間にか尾ひれがついて、みたいな。ほんと、情報ってちゃんと耳をそばだてて受け取らないととんでもない勘違いをしちゃいそうで怖いですね)

*

ところで、ネットの掲示板などでは予想通り、もうどうしようもないくらいに一方的な亀田叩きの展開があちこちで見受けられますが、万が一これが「国民の意思」だなんて思っている人がいたら、そりゃ浅はか過ぎます。
ネットの掲示板なんて、そもそもほめる意見が出しづらいもの。
仮に冷静な意見を述べたり亀田家の擁護的な意見を述べても自演だ関係者だと非難されるだけ。
コミュニケーションのやり方、仕組みによっても変わってきますが、基本掲示板などは議論をする場ではなく、情報にのっておのおのの意見をただ流していく場なので、ある種の出来上がった意見や価値観に対しては変更や否定がききにくいんですよね。

今はとにかく情報を膨らませるため、メディアもネットのコミュニケーションサイトでも必死に敵探しをしている最中。
やれTBSだ、やれスポンサーだ、やれ教育方針だと、もうなんでもいいから結びつけて原因にして袋叩きにしましょう、という流れは変わりそうにありませんね。
どうもこう、「切腹! 切腹!」なんてしたり顔で人の死を促しているようなチンケな意見がはびこっているのがどうも、趣味が悪いように思えるんですが、皆さんこういった報道とか楽しめるんすかね?
(「自分が言ったのだから責任をもて」なんていう話もありますが、責任を取る取らないの影響を受けるのはメディアでも視聴者でもなく、当事者の問題であれこれ口をはさむようなレベルのもんでもないでしょうに)

んー、というか、そもそも視聴率的にみても、多くて「国民」の4分の1しかみていない試合に、国民の総意なんてあるのかという話なんですが。

2007年10月28日

4コマまむが vol29 -腹のたし-

腹のたし

夜中、家でぽつぽつ仕事なんかしていると、ちとこばらがすくことが。
といっても重いものや量あるもの食べると明日胃にもたれるなあ、と思うと夜食も気が引けます。

で、最近は漬物とか豆腐食べていたりします。
特に漬物は最近どっぷりはまっていて、スーパーに並んでいるものを片っ端からためし買いしています。
好きなタイプは歯ごたえが良くて辛目のものなのですが、甘くてふにゃふにゃしたのも嫌いじゃありません。
漬物、うまいですよねー、草木も眠る丑三つ時に一人お茶をすすりながらぽーりぽり。
しみじみとした気分になります、明日人類が滅亡するんじゃないかって気さえしてきます。
でも大丈夫です、人類が滅亡しても、きっと猫たちが生き残ります。
生き残った猫たちが進化して、地球は猫たちの楽園に。
毎日日向でごろごろしたり、魚を取り合って小突きあいをしたり、つめを研いだりする楽園。
うわっ、すげえ行きたい! 猫の楽園良いなあ!

といっても多分明日人類が滅びる、ということはあまり考えられないですし、滅びる場合、僕もたぶん滅びちゃいます(僕、人類なので)。
そんなわけで、猫の楽園は無理ですが、漬物はおいしいです。

つけもので日本酒ちびちび、というのもいいのですが、深酒になると明日の仕事に差し支えるのでお茶で我慢。
なんて考え方がもうなんというか、若者じゃなくなりつつあるんでしょうね、だめだな、自分。

でもお茶と漬物って合います。
よくよく考えたら旅館なんかにとまると、梅干とお茶出されたりしますので、塩分濃いものとお茶ってそもそも合うんでしょうね。

そういや漬物って自分でつけたこと、あまりないなあ。
かんたんなきゅうりの浅漬けとか、白菜のおしんこ作ることはありますが、たくあんとかってどうやってつくるんだろう?
今度挑戦してみようかな。

2007年11月04日

4コマまむが vol30 -マリオギャラクシー買った-

超兄弟

WiiスポーツとWiiFitのために購入した任天堂様の人気機体・Wiiですが、最近はすっかり利用しなくなっております。
というか、社会人になって以降、基本めっきりゲーム自体遠ざかっている私ですが、先日、久しぶりにWiiのソフトを購入いたしました。

タイトルは「スーパーマリオギャラクシー」なるものです。
ご存知ない方のために説明すると、赤い服を着た配管工の中年オヤジが、「桃姫」という歌舞伎町チックな源氏名のスケを助けるために宇宙(企画)に向かう、というゲームです。
これだけきくと、「大丈夫かいな、そのゲーム」と思われるかもしれませんが、ゲームデザインをされているのが、TIME誌の「今年もっとも影響力のある人物100名」に選ばれるくらいの大御所・宮本茂御大ですので、きっと面白いはずです。

で、やってみたわけですが、はじめに申し上げますと「これはきっとすごいゲームで、ゲームファンはサルのようにプレイするんだろうなあ」という出来のものでした。

「星の王子さま」のカットに出てくるような星を縦横無尽に駆け巡るアクションゲームなのですが、この「重力感」をデジタルで表現しようとしたのが、すごいですね。
こういう処理で、と設計書見せられたプログラマーたちがどよめいたんじゃないでしょうか。

普通、3Dのゲームは視点をキャラクターにあわせるため、キャラクターが右を向けば画面全体が右に、左を向けば左に、と画面全体がゆらされて気持ち悪くなります。
さらにマップが広いと、右、左、右と何度か方向転換するとどこにいるのかよくわからなくなります(で、いちいち全体マップなるものを確認しないと位置が把握できなかったり)。

そこら辺が3Dゲームの特徴といえば特徴なのでしょうが、このゲームの場合、キャラクターではなく星も軸になっているため、星の下に行くとそのまま下に位置することが多いんですね。
そのためキャラクターは変な立ち位置になったりするのですが、ユーザーの視線がキャラクターと星どちらも把握しやすいため、迷うこともなく、3D酔いも少ないようです。

また、MAPが広いとユーザーの視線は無意識に「基準となる情報」を探そうと常にMAPから最新の背景情報を得ようとして疲れちゃうのですが、はなから自分が動き回っている場所の全体図がわかっていると、そういう情報収集に労力を裂かなくてすみます。
若干、場所によっては星(ないしオブジェクト)の裏に回れるのか、回れないのか判りづらいところもありますが(回れないオブジェクトの場合、「落ちて」miss扱いになります)、星をマップにするという発想が色々と功を奏しているかと。

グラフィックも美しいですね。
色使いも世界観も細やかで見ているだけでずいぶん楽しげに思えてきます。
ファミコン世代としては、あのカクカクしたキンタマリオがこうも進化したのかと感慨深いものもあります。

が、ですね。
実は2、3時間くらいして、わたくし、ぽっつりと手が止まっております。
別に難易度が高いわけでもゲーム内容が悪いわけでもありません。
単純に「面倒」になっちゃったのです。

重ね重ね申し上げますが、ゲーム自体が悪いわけでは決してありません、おそらくそうとう良い出来のものだと思います。
ただ、なんというか、長い時間かけて先に進めたいという気分がこう、起きないんですね。
missするとある程度前の地点に戻されるのも、なんだか、と思っちゃうんです。
別にゲーム上手になりたいわけじゃないしなあ、この時間他のことに使いたいなあ、みたいな。

いっそのこと、Wiiスポーツのソフトを入れた後、マリオのソフトに入れ替えると無敵になるとか、そういうバグを用意してほしかったくらいです。
あと最終面に進むまでの時間を短縮するシステムとか(スーマリ3でいう笛みたいなやつ)
小2時間くらいで終われればそれで満足、あとは気が向いたときにちょっとやるくらいですむのですが……。

多分、今どんなジャンルのゲームをやっても途中で手が止まっちゃうんだと思います。
映画一本分くらいの長さのものじゃないと耐えられないかと。
これが加齢ってやつかと悲しくなっちゃいますね。

というか、ゲームに限らず、色んな嗜好が変わってきていますね。
例えば読書にしても、昔はどれだけ巻数のある長編小説でも面白ければ読んでいましたし、連載中のものもチェックして我慢強く新刊を待ったりしていました。
が、最近は手軽なエッセイや章立てが細かく中休みしやすい小説とか、すでに完結しているもの、4コマ漫画とかばかりに手を出すように。

年取って粘り強くひとつのことに取り組めなくなったか、というとそんな社会人はいないわけでして、こと仕事なんかに関しては長期間ぬっぽり取り組むべき案件を断続的にこなしているわけですが……。
プライベートではだめになっちゃってるんですかね……。

そんなわけで、しばらくは超兄弟宇宙はやらないような気が。
また気が向いたら手をつけるかも、というかそのくらいのんびりやるくらいなら、中古でてからでよかったのかも、ふうむ。

2008年01月17日

4コマまむが vol31 -無償の愛-

アンパン様

無償の愛ってステキですよね、見返りを期待せず人に奉仕できる人ってすばらしい。
人間、なかなかただで頭をやれる人いません、死にますし。

ああでも、もしかすると作った張本人のジャム様は、将来町長選などに出馬をもくろみ、今のうちに人気取りを……なんて思いやってることなのかもしれませんけどね。

というか本職パン屋なのに、無料でパンくれてやっている、ということに疑惑を感じますね。
例えば、現実世界でパン屋が(動いたり空を飛んだりする)アンパンを無料で配っていたら、「おい、あれ怪しいぞ」って思っちゃいます。

あるいは「パンが腐っている」「子どもたちに『あのパン屋はいいパン屋だ』と思わせて、主婦層の購買意欲を高める」「ある種のマーケット調査(アンパン・食パン・カレーパンそれぞれがどういった層に人気があるか、あるいは一番食べられるのはどれか)」などのもくろみがあるのかもしれません。
恐ろしいですね、ジャム。

2008年01月27日

4コマまむが vol32 -死してなお恥ずかしいDドライブ-

Dドライブ

この世で何が恥ずかしいかって、人様に自分のPCの中身を覗かれるくらい恥ずかしいことはありません。
ブラウザの履歴を覗かれたら……、デスクトップに無造作に保存された「MySweetポエム.doc」を覗かれたら……、そう思うと夜もおちおち眠れません。

とりわけ恥ずかしいのは、様々なデータが収納されておりますDドライブ(パーテーションの違いでEやFという人もいるんでしょうけど)。
これを覗かれた日にゃあ、その人物の記憶をフォーマットするか、自分の人生をctrl+Alt+Deleteするしかありません。
中央線のダイヤも乱れまくりです。

どのくらい恥ずかしいかというと、そうですね、例えば東京タワーの展望台でマッパになって「おれのタワーを見てくれ!(下ネタ的に)」と叫ぶのを"10sh(「死ぬほど」「恥ずかしい」の単位)"とすると、Dドラ覗きは"12sh"はあります。
明日からまともに外を出歩けないこと請け合いです。

ちなみに学校に行っている間に、母親がベッドの下に隠しておいたアダルティックな本を発見して、帰宅するといつの間にか処分されちゃった、どうしよう、という恥ずかしさは0.1sh程度に過ぎません。
学生の皆様にとっちゃあ一大事かもしれませんが、んなこたぁ10年20年たてば、若い頃のいい思い出だったよねえ、と思えるくらいのもの。
親戚一同集まったときの酒の肴程度のことです。
んー、といってもね、さすがにあれをね、こうね、こっそりですね、まあやっているときにですね、ドアがですね、がたんと、とかそういうのは、まあ、ちょっとした傷になるんでしょうけどね、うんうん。
やっててよかった一人暮らし。

えーとなんだっけ。
とりあえずDドライブを覗かれるというのはそのくらいの規模でshってるんですけど、よく思うのが、あれこれ見られないよう注意したり工夫をこらしていても、自分自身が死んじゃったら守りようがないですよね。

例えば通勤途中、美女が暴漢に襲われているのをとっさに助けたところ、包丁でざっくり刺されてあえなく死亡。
僕を抱きとめ美女号泣。
お、イケてるじゃん、自分(死んでるけど)。

警察やってきて一応事情聴取、親族に連絡いれないといけないからと被害者(僕ですね)宅に向かう警察と美女。
電話帳はないから、ちょっとPCを立ち上げて調べてみましょ、ウィーンピロピロ。
おや、このフォルダは何かしら? ふむふむ……えー!! こんなデータやあんなデータが!!
美女どんびき。
イケてないじゃん、自分。

最悪ですね。
あー、いや、僕が変なデータをあれこれ持っているわけじゃないっすよ、例ですからね、例。
僕のDドラはもうそれは清いものです、*.jpgで検索したら法隆寺とか曼荼羅とか、そういう画像しか出て期あせん、いえほんと。

でも思うんですけど、この世の中には「保険」というものが数多くあり、しかるべき企業や人々が自分の死後のことまであれこれ保障してくれるサービスがあります。
なら、生命保険の一種で「加入者尊厳保険」みたいなものを作ってほしいものです。
加入者が死んだとき、その人物が死ぬにおしかったと思われるよう、まずい物品はひそかに消滅させてくれる、って感じの。

もうね、プロだから迅速です。
PCはすばやくフォーマット、ベッドの下やタンスの裏にしかるべきものが隠されていないかチェック、南極の2号だか3号だか名がつくものはきっちり針いれてゴミ箱へ。
これはいいな。
あー、オレ死んでもあれ見られることねえから安心してくたばれるぜ、って気分になります。

んー、でもこれって、よく古風な推理小説なんかで「オレを殺したら自動的に証拠の書類は警察の手に渡るようにしてるからな」なんて犯人グループを脅す輩がいますが、あれに近いかもしれませんね。
大体脅しをかけたやつは、なんだかんだで死んじゃうんですけどね。

そういや関係ない話ですが、先日、雑誌かなんかで「特殊清掃員」の話を見ました。
へえ、こういう商売もあるんだなあ、なんて感心していたのですが、冠婚葬祭というのは人がいるかぎり行われることですし、これからは高齢社会、死人はわんさかでてくるわけだからわりといい商売なのかもしれません。
死んだ後の尊厳を守る、みたいな商売も、そのうち本当にでてくるかもしれませんね。

2008年02月11日

4コマまむが vol33 -迷惑メール送ったら3000万円とられるんですって-

迷惑メール

今日、ぼおっとNHKのニュースを見ていたら、「法律が改正され、迷惑メール送信業者に対して最大3000万円の罰金」という話が耳に入ってきました。
今までは100万円だったので、一気に30倍です。
これが酒やガソリンの税率だったら大問題になりそうですが、迷惑メール送信業者であれば、(当事者以外)誰1人として騒ぐ人はいないんでしょうね。

「迷惑メール」という名は言い得て妙なり、というかそのまんま「迷惑」以外の何モノでもありません。
一説によると、迷惑メールのチェックやらなんやらにかかる時間をコストに換算したところ、国内だけでも毎年数千億もの損失になっているんだとか。
まさに迷惑千万といったところ。

僕の場合、仕事で使っているメーラーでは、日ごろやり取りする人はもちろん、名刺を頂いた方は極力早くフォルダ分けの設定をして、デフォルトの受信トレイには極力入らない状態を保つようにしています。
それでも万が一、仕事に必要なメールが受信トレイに入っているとまずいので、定期的に迷惑メールをかきわけて、それらしいサブジェクトのメールを探す必要があります。
たいした労力ではないのですが、こういう無駄ルーチンが小さなストレスとなってたまっていくんですね。

にしてもこういう迷惑メール、たいていは英文のよくわからんスパムか広告メール、そして出会い系サイトのメールだったりするのですが、今時こういうメールをわざわざ開く人なんているんかいな、と思えるのですが……。
「先日はごめんなさい。会いたかったのですが用事が出来て。よかったらこのURLをクリックしてください.い。ステキな出会いが待っています」って、引っかかりようがないでしょうに。

ところがところが、今日のNHKのニュースでは、例として挙げられた出会い系サイトの業者の場合、1日数千万通の出会い系の広告メールを送って、年1億何千万かの売り上げなのだとか。
どういう収入か(1通送るごとにマーチャントから幾ばくかの金が落ちているのか、HTMLメールのプレビューで広告費が入るのか、自社のサイトで儲かっているのか)はよくわかりませんが、とりあえず、まだまだビジネスとして成立するんだから驚きです。

さて法改正。
迷惑メールをどうにかしようぜ、という動きは大変喜ばしいのですが、3000万円云々って、これ、抑止力になるんすかね?
迷惑メールを送っている業者なんて無数にあるだろうから、全部を全部取り締まるのは物理的に無理のはず。
で、スケープゴードをたてるのでしょうが、当然取り締まるのは「目立つ業者」。
メールを大量に出して、大きく儲かっているところですね。
ただその場合、上の例ですと年1億超えた売り上げなわけですから、罰金どうこうといっても抑止力にならないような気も。
結局費用対効果的にマイナスになるまで、罰金で抑止できる効果って薄いような感もありますね。

それに大きいところが取締りを受けてやめたとしても、小さい業者にとっては自分とこのメールが注目されるチャンスと考え、雨後のたけのこのように迷惑の芽は摘み取っても摘み取ってものびのびと成長していく気もしますね。
んー、やっぱりもっと根源のところでどうにかするか、取締りの仕方を変えないとダメではないでしょうか?

例えば、何らかの分散コンピューティング(?)みたいなのを構築して、迷惑メールと思しきメールが届くと、自動的に世界中のPCからいっせいにそのサーバに向けてメールを送りつけて、パンクさせちゃうとか。
あと、個人的には迷惑メール業者の発見者に懸賞金をあげるとか、いいんじゃないかと。
懸賞の金は誰が出すんじゃい! という話があがりそうですが、年数千億も損失を出している上にあらゆる人から煙たがられているるんだから、でかい企業が福祉活動の一環くらいの気持ちで団体を作ってくれりゃあいいんでねえの、なんて。

まあ、浜の真砂は尽きるとも、といいますし、メールというシステムがある限り解決しそうにない話ですが、どうにかして現状よりまともになってほしいものですね。
そういや以前、「迷惑メールを送る際は、件名に<!広告!>みたいなのを埋めなければいけない」みたいな法律ができたような記憶がありますが、そんなサブジェクト、とんと見かけませんね。
あれ、どうなったんでしょう?

2008年02月16日

4コマまむが vol34 -Wii Fit レビュー(というほどやっていない)-

WiiFit

そういや女性は二の腕を気にする人が多いですが、男はわりとそこら辺、鈍感ですね。
基本は腹。
以前着ていたズボンがはけなくなる虚しさと、アジャスターに逃げようとするさもしさが、若さを失った男たちの苦しみではないかと。

ところで先日、仕事で撮影があったときのこと。
僕は編集屋なので、本来被写体に入らないよう極力隅っこのほうで指示を出すのですが、できあがった写真を見ていると、いくつかで見切れちゃってるのがちらほらと。
あは、あたいってお間抜けさん、てへっ♪ と自分のドジッ子(♂)っぷりを照れていたのですが、どうも違和感が。
ん? これ、オレか?
写っている男はどこをどうみても、立派なおっさんなんすね。

なんというか、高校時代まで部活等で運動をしていたせいか、未だに当時の体力を持っているつもりで無理をすることは多々あるのですが、自分の見格好もわりと未だに当時のイメージが頭の中にあったり。
ところがところが、そんなあたくしも、もうミソジまじかの立派なおっさん。
当時をイメージして己の姿形を見ると、「oh、マズイ」「誰これ?」と驚きを禁じえないわけです。

そういやこの1、2年、都内のラーメン・つけ麺をマスターしようとほぼ毎日、仕事を終えた夜遅くに油まみれの炭水化物ばかり食ってたなあ。
ふうむ、と反省しても、皮下脂肪は衰えることを知りません。

で、どうしたかというと、WiiFitなんですね。
いえ、今まで何度か減量はしたことあって、ある程度時間をかけて5~10kgくらいを目標に体重落とすのは、言うほど難しくないと思っているあたくしですが(元の体重によりけりですが……)、こういった娯楽モノでやせられるとは考えておりません。

そもそもなんちゃらダイエットだどうだと裏技にたよる心根じゃ減量なんて続かないんで、地道に食事制限してカロリー計算して……、というのが必須かと。
ただこのWiiFit、何がよさげで買ったかというと、ゲーム内容というより、体重経過をグラフで自動的につけられるという話を聞いたからなんすね。
自分で大学ノートにつけるより楽で良いね、そうだよね、うん、と購入を決めたのでした。

で、早速使ってみたのですが、まずはじめに「お、スタッフ、わかってるじゃん」と思ったのが、「体重測定」で「体重」が表示されない点です。
「それ、変じゃん」と思われるかもしれませんが、実にその通りなのです。
もちろん「体重を見る」ためのボタンはあるのですが、流れの中で「強制的に見せられる」ことがないんですね。
強制的に見せられるのは、BMI値による「やせている」~「太りすぎ」といった「なんとなくの肥満度合い」です。

体重に悩んだことのある人は「体重計に乗る恐怖」を身にしみて感じたことがあるかと思いますが、そういった人にも安心して乗ることができる仕様になっているのです(これって割とデカいと思うので、パブリシティでもっと大々的にアピールすれば、それだけで訴求力があるような気がするんすけどねえ。目標体重に達するまで体重の具体的な数字を見なくてすむ体重計、って具合に)。

しかも複数人で利用することを考慮して、体重の数値を人に見られないためのパスワードまでついています。
この手のゲームは間違いなく専門化が監修しているのでしょうが、実によく「現場」のことがわかっている監修スタッフなんでしょうね。
(無論、会社的な事情もあるのでしょうが。「健康によい」とか「やせる」とかってむやみに使うのはもちろん、あまりダイエット的医療的なにおいを出しすぎると、問題が起きたとき対処するのが大変でしょうし)

ただ難点として、毎日体重を測定するには、起動や説明メッセージ、体のバランス測定などskipできない項目がわりとうざったく感じられます。
毎日使う体重測定器としては、機能的にもうちょっとソフィスティケートされていてもよかったかなあ、と。
ちなみに僕は初めに図った診断で、バランスはほぼ完璧でした。
ので、毎日計っても仕方がないんすよね……。

さて肝心のゲームのほうですが、ひととおりやってみました。
デフォルトでプレイできるものを全部1回ずつやると、計30分ほどかかりました(長くプレイするとちょっとずつできる種目が増えていきます。ちなみに30分というのは実際に体を動かしている時間です。解説やらなんやらを見ていると全体のプレイ時間は1時間を越えます)。

で、ちょっと意外だったのですが、やってみるとわりと疲れるんですね、これが。
翌日筋肉痛になるほどではありませんが、日ごろ使っていないところを動かすので、疲労感は結構あります。
カロリー消費にどれほど役に立つのかわかりませんが、なんとなく「体にいいかもしれん感」は味わえます。

個人的に気に入ったのが「ジョギング」。
これ、バランスWiiボードに乗る必要もなく、Wiiリモコンをポッケにいれて、ただ床の上をジョギングのするだけなのですが、わりとよくできています。
足ふみの速度を変えると、ちゃんと画面を走るキャラクターの速度に反映します。
風景もなんとなく楽しげです。
「ただのジョギングならそこらへん走ったほうがいいじゃん」といわれそうですが、この世にルームランナーが存在するのは、外に出る必要がなく思いついたときにすぐやれ、やめたいときにすぐやめられる手軽さなわけで、その手軽さをさらにお手軽に味わえるこのゲームは意外とよいのかなあ、と。

全体的にどのミニゲームもわりとよく出来ているように思えます。
一見「ボードなくてもいいような……」という運動も多いのですが、そこはやっぱりゲーム、よい成績をだしたいという欲求が継続性につながるのかもしれません。

まだ買ったばかりなのでよくわからん点も多いのですが、とりあえず体重測定器としては毎日使いたいなあ、と思う次第です。

2008年03月01日

4コマまむが vol35 -taspo(タスポ)ってなんじゃらほい?-

タスポ

僕はタバコを吸わないのですが、そのためかつい先日までtaspoなるカードの存在を知りませんでした。
というかなにこれ? オトナをバカにしてんのかな?

目的は表向き、未成年者に喫煙をさせないため、と謳っていますが……。
これで「未成年の喫煙が減りました!」なんて結果を得られると思っていたとしたら、脳みそおめでたすぎですね。
このカードを思いついた人々は、「なんで未成年が喫煙したがるのか」を理解してんでしょうか?
それは「大人のまねをしたい」「大人っぽいことをして回りにそういう目で見られたい」「仲間との関係性で上の位置にいたい」「吸わないとバカにされる」といった理由からでしょう。

それは「自動販売機での購入を規制」したっておさまるわきゃありません。
エロ本読んだことのない18歳未満の男子がいるわきゃないわけで、購入ルートの一部を規正したってなんの効果もありません。
だって、「読みたい」と思っているわけですし、「吸いたい」と思っているわけですから。

こういうのって、欲求の根っこを絶つかルートを全廃する、あるいは購入適切者にしか手の届かない価格にする・購入先情報を提供しないといった方法をとらないと、規制をしたって効果は薄いでしょう(ダメだダメだといいつつ、テレビCMを流すわコンビニで売ってるわじゃあ……)。

タスポ導入後も彼らは何とか手に入れますよ。
私服で店舗購入、くらいなら平和で良いですが、親から盗む、他人から盗む、店で盗む、いじめられっこに代理購入させる、金もらって代理購入する云々になると別の問題が発生するのでは? どうすんだろ、年頃の子がいる家庭。
というかハードルが高くなった分、余計手に入れたくなるかもしれませんね。

と、まるで意味のなさそうなカード。
でもさすがに、超一等級の脳みそを持った国家のマツリゴトを担っている人々が、まるで意味のないものを作るとは思えません。
んではなんでまたこういう無駄なことすんのかというと、よくわかりませんが、単純に考えれば「カード製造業・カード対応の自動販売機製造業などへの税金投下(産業へのカンフル剤)」やら「個人情報の収集」などが本当の目的なんでしょうね。

ひとつカードを作るといっても関わる技術も人もモノもそうとうデカイはずですから、省庁の予算取りの言い分といてはもってこいなんでしょう。
個人情報はまあ、国勢調査も形骸化しちゃってるし、公共サービスを効率的に行いたい立場の人々にとっては大変価値があるのかなあ、と(なんせ登録するというのはイコールニコチン中毒ってことですしね。医療費やらなんやら、そこから推測される数値ってわりと有効なものが多そうです)。

もし理由がそういう部分にあるのなら、いっそ国民全員が加入する身分証明カードなんかを発行すりゃ良いのにね。
そうすりゃあ新しく何かしらの規正をするときも、最悪カード1枚ですむんだし。
(いつも思うのですが、運転免許をとる前って、ほんと、個人証明が面倒でした。タスポなんて作るくらいなら、おそらくほとんどの人が乗れる「自転車免許」みたいなのを形式的に発行して、個人証明書代わりに使えるようにすりゃいいのに、なんて。印紙やら関連産業でお金もぽろぽろ落ちてくるでしょうに)

んー、まあ、個人的にはタバコ吸わないので実害は特に無いんですけれども……。
でも、やっぱりこういうのって気持ちが悪いですね。
何が嫌かって、こういう施策が簡単に通っちゃうというのは問題かと。
タバコだからなんとなく仕方ねえなあ、みたいに思われますが、ひとつ通っちゃえばふたつというのが世の常。

最近だとメタボリックうんちゃらが世の隅々まで知れ渡っているので、そのうち「高カロリー製品を購入するためのカード(Calca-カロカ-)」なんて登場するかも。
国民の健康を守るためです、なんて理由でケーキも買えない、油も買えない。
あ、でも、国が認めた特典保健食品だけはカードレスで購入できますよー、なんでこっち優先して買ってねー、なんて。
国と資本の癒着が広がり、小さな資本やうまく立ち回れない会社は隅に追いやられる、みたいなことも起こったりして。

そんなの想像の域だべさ、と言われそうですが、地デジのカードやらETCカードやらを見ていると、どうも脳みそのとろけたカード行政至上主義者がいるのか、産業界の要請だなんだと色々とウラがありそうできな臭いですね。
まあ、国の施策なんてそもそもそういうものなのかもしれませんが……。

本当にタバコがダメなら法律なりなんなりで販売禁止にすりゃあいいし、それはいきすぎだけれども自動販売機は未成年の購入規正しにくいのでダメだっていうのなら、タバコの自販を禁止すりゃあいいのです。
自動販売機は「手軽にいつでも買える」のがキモなのに、一方でそれを抑制しようってのは二律背反でしょうに。

んーにしても、今時、住民票やら顔写真やら個人情報丸出しで、年金など情報管理がまともに出来ない我らが国家に、自動販売機でのタバコ購入カードをありがたく頂戴にあずかるってのが、そもそも図としてお間抜けですね。
自動じゃねーし。

というか、いるんでしょうか? こうまでして自販使いたい人間なんて?
そういや僕、自販自体、ここ何年か使った記憶が……。
飲み物買いたきゃ小売店で安くまとめて買ったほうがいいですしねえ。
タバコにしたって、まとめ買いしたほうがお得なんじゃないんでしょうか?(よくしりませんが)
日本中の自販がすべてなくなると原発が2基減る、みたいな話もききますし、いっそなくしちゃっていいんじゃねえの? 環境問題的にも、と思うのですがどうなんでしょう?

とまあそんなこんなで色々と不可解なことが多そうなこのタスポ。
ただこのカードの話を耳にして一番気持ち悪かったのは、全国民に関係あることのはずなのに、当事者でないとまるで情報が入ってこなかったことですね。
たぶんテレビCMとかでやってたんでしょうが……(テレビ見ないですしね)。
そのうち、自分の知らぬ存ぜぬのところで色んなことが規正されてる世の中になっちゃうかもしれませんね、うーむ……。

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そういや関係ないのですが、最近の嫌煙ブーム(?)のせいか、割と喫煙者の方々のマナーってよくなっているような気も。
例えば他社を訪ねたり誰かの家に行くと、タバコを吸われる人は大体「吸っていいか?」と確認します。
そうとう各地で虐げられてるんだろうなー、なんて思いながら、他人にこうも蔑まれがちなものをそうまでして吸いたいのはなんでだろう? と思っちゃうのは非喫煙者の意見。

でも最近は、どうも一方的に喫煙者が叩かれているような気も。
非喫煙者は非喫煙者で守るべきマナーがあるわけで。
今は終日禁煙になっちゃいましたが、出張などで新幹線を手配するとき、同乗者に喫煙者がいれば喫煙席をとるのもマナーかと。
喫茶店や居酒屋でタバコ吸いたい人がいりゃあ、非喫煙者から灰皿を頼んであげるのもマナーのように思えます(自分から言い出すのも少々気が引けるでしょうし)。

なんだかあちこちで喫煙者の不満みたいな話があって、喫煙席なのに隣のババアにねちっこくいやみを言われたとかって話を聞くと、非喫煙者のマナーって社会の風潮に乗っかって悪くなっているように思えたり。
そこは認められている個人の趣味なわけですから、双方オトナらしくマナーよく振舞いたいものですね。

2008年03月16日

4コマまむが vol36 -児童ポルノ画像の個人所持の罰則規定-

ロリコン

ちょいと古いニュースですが、こんな記事が。
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/080205/plc0802051134002-n1.htm

ようはロリコン画像もってたら逮捕できまっせ、ということみたいですね。
ロリコンの皆さんは大変ですなあ、とまったくの他人事なのでぽかーんとニュースを眺めていたのですが、「でもこういうのって、なんで規制対象になるのかなあ」という疑問もあったり。

たぶん『犯罪につながるから』ってことなんでしょうけれども……。
想像の域を脱しないのですが、児童を対象とした犯罪って、ロリコン画像持ってニカニカと満足している変態の皆様が起こすようには思えないのですが、どうなんでしょう?
ていうか、「オ、オレ、写真みてたらたまらなくなってきたでござる! 盗撮しにいくでござる!」みたいに思うものなんすかね?

これ、例えば普通の性癖の人に当てはめると、アダルティックな写真なりなんなりを見て、「ムラっときちゃったんで、盗撮いってくるべ!」と思うようなもんでしょ?
いやいや、それって、性癖がロリコンか普通か云々の問題じゃなくて、犯罪犯しちゃう精神の問題のように思うんだけれども……。

んー、こうして考えるとやっぱり写真持って満足って人は、そこで満たされてるんで、わざわざ行動するように思えないのですが……。
無論、頭のイカれた教師なんかが立場を利用して盗撮だなんだで逮捕された、といった情けない話は聞きます。
が、学校って、ロリコン犯罪に限らず暴力やらなんやらと、教師・生徒ともども大小様々な犯罪は起こしているわけですし、学校も含め、総じて人類は社会の中で自らが定めた法に対して一定の割合で「愚か」であるように思えます。

多分、ロリコン関係の犯罪が注目を浴びるのは、その特殊性と歪さからなんでしょうね(あと、力のない児童を対象とする鬼畜さ、とか)。
でも現状、(心理的な意味も含め)社会に害を与える全犯罪総数の中で、それがしめる割合って、案外少ないように思えるのですが、どうなんでしょう?
子どもを持つお子さんにとっては大きな問題と思いますし、社会が子どもの未来を守るというのは大事なことですが、「助平な写真を単純所持しただけでしょっぴきますよ」なんて、個人の生活にかなり踏み込んだ法律制定しなきゃいけないほどのことなんですかね。

ロリコンだけ特別でっせ、とり締めなきゃいけないでっせ、ガキの写真持っている奴はみんな逮捕しちゃおうぜ、なんて言う暇があるなら、いじめにしろ学級崩壊にしろ、いち早く解決しないといけない問題をもっと積極的に解消してほしいもんですね。
性にまつわる犯罪であれば、ロリコンであろうが熟女好きだろうが、全部の性犯罪に対して厳しくあるべきなのでは、と思っちゃうのですが、どうなんでしょう。

というか大それた犯罪に限らず、もっと取り締まらないといけないこと、あんだろうも、実社会に害与えている犯罪って。
迷惑メール送る業者を撲滅するとか、ねえ。
あ、そういやここ4年の間に、僕、自転車と原チャ、1台ずつケられてるんですけど、ケーサツ、何の役にもたってないですよ?
まあ、ありがちな犯罪って、例えば交通事故なんかもそうですけれども、ケーサツも含めて当事者以外は誰も興味持たないですよね。
交通事故なんて年1万人近く死んでるのにね。
なんでこういう目立たない犯罪っていつまでたっても無視され続けるんですかね? (いやそりゃあ、目立たないからでしょうけど)

それから、こういう規正の怖いのが、下手を打つと今まで愛好家くらいですんでいた変態さんたちが、ひきこもっていた部屋をいそいそと抜け出して、一眼レフをしょって学校やら階段の下なんかに待機しはじめちゃうんでねえの、という点ですね。
キジも鳴かずば撃たれまい、ではありませんが、そーっとしておけばよかったものを……、なんて事態にならないことを祈るばかりです。

んー、しかし自分には理解できない性癖なので、「こうすれば解消できる」という方法なんてよくわかりませんが、いっそのこと法規制なんてするくらいなら、むしろこういった趣味をお持ちの皆さんに一度、ボランティアかなんかでガキの相手をしていただいたらどうなんすかね?
実際のガキんちょなんて、言うこと聞かない、話は通じない、日本語がろくにできない、生意気、オトナをなめている、と疲れること至極ですぜ。
幻想なんて木っ端微塵だと思うんですけど、どうなんすかね。

まあ、悲しいかな「これ、犯罪ね」と決められるようなことは、総じて「結局だれかやっちゃうこと」なわけで、撲滅は難しいんでしょうね。
願わくば「不思議の国のアリス」のような名作を生み出せる変態さんが登場することを願うばかりです(最近はルイス・キャロルはロリコンじゃねえよ、って話になっているらしいですが……)。


[追記]
http://plusd.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/0803/17/news010.html
偶然見つけた記事。
うなずける内容です。

2008年03月18日

4コマまむが vol37 -中国悪い、チベットかわいそうって言うけれども-

ぶらりチベットの旅

http://www.afpbb.com/article/war-unrest/2366027/2748240
http://www.asahi.com/international/update/0317/TKY200803170145.html
http://sankei.jp.msn.com/world/china/080317/chn0803170342002-n1.htm

すでに各種報道が流れている通り、チベットで何事か騒乱が起き、中国の軍隊がそれを鎮圧したとのニュース。
一般の報道もネットも蜂の巣叩いたように大騒ぎ、その流れはおおよそ「中国悪い、チベットかわいそう」「チベットに自治権を」「北京オリンピックボイコットしろ」といった感じ。

んー。
ところでちと不思議に思うのですが、政府関係者やらなんやらが色んな意図の下、声明出したり非難したりというのは、まあわかるのですが、我憂国の義士なりみたいなネットユーザーの皆々様がこぞって他国の領土問題に興味を持ちたがっているのは何でなんでしょうね?

そうそう、我が国でも領土問題ってありますよね。
北方領土なんかもそうですが、「4島返せ」「かえさねえ」「本来日本の領土だ」「知ったこっちゃねえよ」と前進しない言い争いをしております。
無論、当事者同士は互いの主義主張を正論とし、譲らず争うというのはよくわかります。
が、これ、例えばナイジェリアの人に「ホッポウリョウド、ドウオモイマッカ?」と聞いても「シリマヘン、ドッチデモエエネン」と答えるに決まっています。

ちょっと嫌な言い方になりますが、日本人にとって、チベットという土地は、個々人の思い入れによって大小あるにせよ、ニュースを耳にした一般の人々が「中国は悪魔だなんだ」と身を粉にしてキーボードを叩くほど、縁深い場所なのでしょうか?
二次大戦中に毛布がどうたら、みたいな噂話は聞きますが、それが「一般の人々の行動起因」になるほどのものなのか、ちと疑問に思えます。

ちなみに僕にとってチベットという言葉から連想されるのは、確か世界で唯一大麦を主食としている人たちで、ダライ・ラマや「チベット死者の書」など複雑で豊かな文化・宗教観を持っている民族が住まう土地、といったイメージくらいです。
悪い印象は皆目ありませんが、だからといってよく政治事情もしらない第三者であるにも関わらずあたかも自身の身内に起きた不幸が如く発奮できるほど、身近にも思えません。

もちろん、これは当たり前のことですが、あらゆる戦争も武力による闘争も憎むべきことで、その火の粉がいつ自分たちに降りかかるかわからない、それに対する警戒をし、一方で平和を願うというのは、広く社会に生きる一個人として当然持つべき心情で、自身もそうありたいと思います。

ただ正直なところ、客観的な心情としては、ナイジェリアの方の北方領土の意識とそう変わらないわけです。(いや、別にナイジェリアの人に限ったこっちゃないんですけどね、ウクライナの人でもベネズエラの人でもいいんですけど)

「いやいや、おめえ、平和ボケすぎるだろ!? ナイジェリアと日本は距離離れてっけど、中国は隣の国だろうが。その動向は日本にだって多大な影響を与えるに決まってるだろ。これを傍観してたら次は台湾が飲み込まれ、そのうち日本もやられちゃうだろ、バカが!」と怒られ、僕はしゅんとなり、明日仕事行くのやめようかなあ、ニートになろうかなあ、ああでもこの年で親にたよるのもなあ、なんて感じで弱りきってしまうのですが……。

でも、日本の隣国といえばロシアだってそう。
チェチェンの紛争が起きたとき(というか現在進行形で起きているのですが)、日本に住まう我々は、今回の騒動のようにバカ騒ぎをしていたでしょうか?
多分、していないはずです。

そもそも今回の件、まだ確かな情報さえ出ていない段階、立場が変われば死傷者数も0が幾つか違うような状況で、どちらがどうだなんて断定できる要素はないはずでは?
もちろん状況から「99%、中国側からの何らかの圧力があり、あるいは断続的にかけられていた圧力が発端となり、暴動が起きた。かつ、それを鎮圧するためにかなり一方的な武力の発動があった」のは、間違いないのでしょうが……。
何をもってして「中国悪い」と断定していってるんでしょうか?

どーも、個人的な意見に過ぎませんが、「中国だから」ということであれだこれだと言われているように思えてなりません。
で、仮にそうだとすれば、なんで「中国だから」、あれやこれやの非難の的になるんでしょうか。

「んなこともわからねえのか、この腐れ低脳が。共産主義で報道の自由もなくことあるごとに反日行動をし軍備を増強し核を保有し経済成長の中でアジアのリーダーシップを奪おうとし環境問題は置き去り農村部は貧しく一人っ子政策で女の子は跡継ぎにならず虐待にあっていて文化レベルが低く天安門でディズニーランドでクソ垂れてケチで華僑で裏社会で……、とにかくもろもろまともな国と民族じゃねえからだろーが、わかったか、クソ野郎が!」と再び怒られ、僕、一応大学出ているはずなのになあ……、学問、身についていないのかなあ……、今までの人生、一体何を習得してきたのだろうか……、と死にたくなるのをぐっとこらえて思うのですが、その「中国最悪」的なイメージって、皆さん何を根拠に抱いている感情なのでしょうか?
実際に「ひどい中国」の実情を現地に行って確かめ、その上での判断なんでしょうか?
んー、現地って、そんなに「やばい」の?

ちょっと話は変わりますが、先日、とある人と話をしていたときのこと。
何かの折に韓国の話になったのですが、僕が「最近はしかるべき手続きをしたら、自分の車でフェリーに乗って韓国旅行にいけるらしいよー」と言った時、「えっ! 韓国なんかに日本のナンバーで行ったら卵投げつけられるし、ちょっと駐車したらすぐ盗まれるでしょ!?」なんて驚かれました。
いや、僕のほうがびっくりです。
そんなやばい国に、双方年間何万人、何十万人と観光で行き来するんすかね、ふーむ。
ちと、ネットの情報に毒されすぎですぜ。

ちなみに車じゃないですが普通に韓国に行った時は、別に卵投げつけられなかったですね、意外ですね、不思議ですね。
そういやぶらぶら観光しているときに、公園で日向ぼっこしているおばあちゃんが流暢な日本語で話しかけてきてくれたので、のんびり世間話をしたくらいですかねえ。
あ、でも南大門市場の露店でセールストークに押されて変なアパレルグッズは買っちゃいましたね、やっぱ恐ろしい国ですわ。

んー、中国には行っていないのでよくわかりませんが、中国人のイメージというと、大学時代に学校や仕事で出会った中国人留学生の人たちは、偶然なのかどうかはわかりませんが、いずれの方々も折り目正しく立派な人たちでしたねえ。
個人的に悪い心情の人はいなかったなあ、ロクでもない同国民ならたくさん出会いましたが。
そういや僕より日本語うまかったしなあ……、やっぱり死のうかな……。

閑話休題。
さて「中国は悪い」というイメージの根拠となる情報ですが、これはもちろんメディアが流しているもので、少なからず根拠や証拠を得て報道しているものです。
なんせ間違った報道をすると2日くらいライバル社に叩かれちゃいますからね、3日くらいたつと不思議と立ち消えちゃいますが。

ただ確かな証拠があるだろうと思われる情報も、それが100%正しい、なんのフィルターもなく自分のパーソナリティに組み込みOK、って思えるほど「清い」情報なんでしょうか?

例えば毒ギョーザの話。
未だどちらがどーだと騒いでいますが、国内世論も政府も一貫して「混入は中国で」「悪いのは向こう」の一点張り。
それは中国の環境問題や日本での調査やらを鑑みた上で出された、かなり精度の高い判断なのでしょうが、果たしてそれを根拠に、我々情報の受給者はゆるぎない結論を出すことができるんでしょうか?
かつて水俣病を隠し未だ解決していないような我が国、食品偽装がアホのように沸いている我が国で、100%といえる結論が出ていない状態で政府やメディアの情報を根拠に「あっちが悪いに決まってる」なんて安心しきるのは、食品の安全云々の話を越えて非常に「怖い」ですね。
(無論、中国側の「日本が悪いに決まっている」という報道や政治姿勢もバカげているわけですが)

少なくとも現段階で毒ギョーザやチベットの報道やネットの上のご意見等見るにつけ、右にならえで「あちらが悪い」というのは、情報の発信者の「狙い通り」に思えるのは邪推がすぎるのでしょうか。
これって、下手するとプロパガンダ的な危険もはらんでいるのでは?

この件に限らず、世にメディアの情報、伝聞の情報って少なからず「きな臭い」と思うのですが、どうなんでしょうね。
事情もよく知らない、現地に行ったこともない、事実を目で確かめたわけでもない、政治的な意図を汲み取るだけの情報も判断力もない、現地の人とコミュニケートしたわけでもない自分が(あるいはほとんどの人たちが)、簡単に「あっちが悪い」なんて判断しちゃう状況って、やっぱり怖いです(たとえそれが中国の話であっても)。

数日の後には状況が大方判明して、やっぱりあっちの責任ですねと誰もが納得する根拠が出てから騒いでもいいような気がするんですけど、どうなんでしょう?

今はテレビに雑誌にネットにと、情報にアクセスするのが非常に簡単になっています。
それだけに有象無象の情報のチップを簡単に取り込んじゃうのはどうかなあ、なんて思う今日この頃です。

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